2005年07月04日

雨楽会 (うらくかい)5

若い数寄者達が、1980年代に自己研鑽のために集結、茶道、華道、庭園、能などの研修を重ね、現代美術的表現を月掛けの茶会で実践した。
日本の粋、美の追求を、実際に表現することによって深めて行った稀代の集団だった。
メンバーは、庭師、数寄屋大工、板前、茶道華道の師範など多岐に渡った。
主催の河西力氏鈴木直衛氏はともに日本庭園協会賞を受賞し、現在庭園界の重鎮として内外で活躍している。

雨楽(うらく)とは、外で働く職人が、雨の日に自己研鑽の時間を得ることが出来る喜びを表した名称と伝わる。

文献では、1986年、昭和61年3月1日建築資料研究社発行の、別冊「庭」特集駿河の庭に、庭園研究グループ「雨楽会(うらくかい)」として紹介されている。
その後いくどとなく誌面を賑わし、代表者の河西力氏、鈴木直衛氏と共に、雨楽会という名前は庭園界に広く知られる存在となっている。

私もその当時から雨楽会の若い衆の一人として、自己研鑽を重ねて来ました。

雨楽(うらく)とは目に見えるかたちではなく、ものづくりを追求する思想であり、ものづくりを通して、心身ともに研鑽する生き方そのものであると、私は理解しています。

自己を磨く事こそが最重要である事、(技術や感性、そして精神までも)その事において、私はいつまでも雨楽会の若い衆であり続けたいと思っております。



1.本格デザイン

長い年月使われてきたものがもつ用の美。
訳があって形成されてきた姿と形。
それらを大切にし、新しい住まいの中で生かしていく考え方。
人間の内面からみがかれていくような簡素な室内空間がもつ洗練された美意識。
住まいをデザインする時に忘れてはいけないことだと思う。
和とか洋とかでくくれない本格的日本の家のデザインを我々は追求している。

2.木造在来軸組工法

高温多湿のこの国で1400年も前に建てられた木造建築が現存しているという事実。
くさらず、白アリに食わせないで木の建築を長持ちさせる家づくりの知恵。
地震で三重の塔、五重の塔は一度として倒れていない。
しっかりと構造計画された木造の軸組は、実は非常に強じんな構造であることを再認識すべきだ。
この国の数千年来の住まいの歴史の上に立つ木造軸組工法こそ、我々日本人が住む住宅だと思う。

3.素材

家は人を心身共にいやす場所でなくてはならない。
また子供を育てる、まさに人をはぐくむ場所でもある。
今シックハウスが大きな問題として取り上げられているが、我々はもう10年も前から建物は自然素材でつくるべきだと実践してきた。
人を病気にするような、またそのおそれがあって室内環境を人工的
に手を加えなければ安心して暮らせない家など、はっきり言って家じゃない。

4.国産材

安い材料だからと海外の森林を荒し、自国の林業をほろぼす。
我々は水害までも輸出している。
安い安いと言って外材で家づくりをしている皆さんよ、よく考えておくれ。
その安い材料が遠い外国からこの国に運ばれて建築部材になるまでに、いったいどれだけのエネルギーを消費してきたか。
どれほどの二酸化炭素を放出してきたことか。
その行為が自らの国の根幹をむしばみ、地球環境を破壊していることを知らないはずはない。
今すぐやめるべきだ。
我々は国産の木材で家を造る。

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