新潟から、実はもう一つ柱石を持ってきていた。
それを今日お見せします。
これも捨てられた石の中にあったのです。
私に見つけられることをじっと待っていたかのように、
この石は石の山の中で、ほんのちょっと、職人の手仕事の名残を、のぞかせていたのでした。
あ、ここにもあった。と私は、石で指を挟んで、血を出しながらこれを取り出したのでした。
この石は、柱と同じ断面に加工してある。
木の柱が途中から石に変わっているという、実にさりげない柱石です。
私は、現在の現場でも時々、この簡易的であって、理にかなったこの納まりを採用する。
この石見つけたときには、昔からの友達に合ったような気がした。
いいよねえ。地面に埋まるところは実際にどうでもいいわけで、実に理にかなっているのです。
石はやっぱりノミで切るにかぎるね。