米沢藩上杉家に伝わる古文書。
成島焼について書かれた文書。
「珍奇を戒め、異形を禁じ、美をいやしみ、丈夫さを尊び、、、」
芳村先生に教わった言葉。
設計にあたってちらちらと頭の中に浮かんでくる。
最初はよく理解できなかったけれど、
作意の無い、何でもない納まりほどやればやるほど難しく奥が深い。
なんでもないすがたかたちを、美に変えていく事の難しさを、この仕事やればやるほど骨身にしみる。
でもそこらへんで苦悶している自分は、まだまだだという事だ。
「いらぬ事は一切するなよ。」と言われてとりかかった庭が一番難しく、怖かったという話を庭師から聞いた事がある。
自然に身に付いた所作。無心にひいた一本の線。
そこに美が宿るようになるには、、、。
気が遠くなる。
余計な事をしないところが良いところだと、Kさんは言ってくれる。
唯一の救いです。