2011年06月14日

雨中有楽 手紙

協力業者の皆様へ

初夏の清々しい季節になりました。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
日ごろは私どもの家づくりにご協力いただきまして、まことにありがたく感謝申し上げます。

東北の災害はひどいもので、私も2回ほど足を運び、ボランティアらしきことにも参加してきましたが、ともに苦労を分かつことなどとうてい出来るはずもなく、自分に出来る事は、今いるこの場所で、今まで以上に大きな視野で日本という国のことを見て、考えて行動していくことしかないのではないかと思っています。

これを機会に日本という国がかわっていくかも知れません。
エネルギーのことやモノの価値観など、戦後の私たち日本人の、モノの考え方の数々をもう一度見直そうという風潮がわずかながらも見えてきたように思います。
自然を畏れ敬い大切にし、生きてきた日本人の心、文化がいかに大切なものであったか。
伝統や伝承がいかに大切な記憶であったか、我々は見直さなければならないだろうと思うのです。

自然は幾度となく我々をおそってきたし、これからもおそうでしょう。自然の前にわれわれは実に無力だということを真摯に受け止め、謙虚な気持ちで生きていくことこそが大切なことなのだろうと私は思います。

気仙沼の漁港の近くの魚屋さんが店を再開させて言っていました。津波が来たら、また身一つで逃げればいいさと。
人間って強いですよ。こうやって人間は大自然と共生してきたんですよ。
自然に生かされ、時に生命をおびやかされながらもそのすべてを受け入れて生きてきた。それが日本人の自然観といっていいと私は思うのです。

「自然と仲良く」 この家づくりを始めた時に私はこう言いました。
人間に対してこんな仕打ちをする自然となんて仲良くなんて出来るものか、と思っている人達が実に多くいる事を想像しながらも、私はやっぱり自然と仲良くできる家を造っていきたいと思っています。それしかないとやっぱり思うから。

日本の気候風土、伝統を、文化を大切にしながら、いかに安全に快適に暮らせる家を造るか。それが我々に課せられた仕事だと思います。今は少数でもこれが家づくりの王道だと思うし、家づくりの本流にならなければいけないと私は思っています。
日本の家づくりを変えていくことを本気で考え、ますますその思いを深くしております。


見学会への協力要請の手紙の一部。
潤井川の水位が見る間に上がってくるような豪雨の中やっぱり見に来てくれる熱心なお客様が多くいらっしゃいました。
ありがたいことです。

前々から気になっていたチラシの見学会にやっと来れましたとおっしゃったお客様もいらっしゃいました。
感謝、感謝です。

ありがとうございました。



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この記事へのコメント
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