2014年09月30日

雨中有楽 鈴木直衛兄に捧ぐ

花手前供華






朝旅館に着いて、裏山の竹林に入って竹を見繕う。

鈴木直衛さんは竹が好きだった。

今日は竹を生けると決めてある。


「雨楽会」。右も左も、お茶もお花も良くわからないまま手伝いに行く。

「おい若山、そこに花生けておけ」と言われて、しかたなくはじめて花を生けてみる。

「これじゃあ しょうがなかろう」と言われて何回も生けなおす。


以来私は、いつなんどき、どんなところで、どんな状況でも、

「おい若山、花を生けておけ」と言われても困らないように、

花の修行を続けてきたのでした。

以来28年。 


まさかこんなかたちで、鈴木さんに花を捧げることになろうとは、

思いもよらぬことでした。


供華、しかも花手前。

しびれる。これが雨楽会。

ああ、これが雨楽会だよ。

鈴木さん、見てよ。

若山が花を生けてるよ。

精いっぱいカッコつけて。

しびれてんのに、わけない様な顔して、

ちょっと焦ってんのに、何食わぬ顔をして、花生けてるよ。

これが雨楽会だよね、鈴木さん。


化けてでもいいから出来てもらいてえよ。

「おお若山、今日はまあまあだな」って、もしかしたら言ってもらえるかな、鈴木さん。



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