2018年02月18日

雨中有楽 岩国

岩国米軍基地入り口









岩国の米軍基地の入り口で写真を撮ろうとしたら止められた。
中はアメリカ。立ち入ることは当然できない。
太平洋戦争からもう70年。
いまだに日本は米軍の支配下にあることは事実。

岩国は極東最大の米軍海兵隊の基地になった。約3500人、軍人や軍関係者がやってきた。オスプレイが当たり前のように待機している。その宿舎などの建設で活気づいている。
将校などの借り上げ住宅には核シェルターが付いているとの噂もある。多分本当だろうと思う。
朝鮮半島有事には、必ずこの岩国基地は攻撃の対象になるだろう。半島から海を越えてミサイルが飛んでくる。
日本国内で笑い話のようにミサイル避難訓練のことが語られているが、岩国では冗談では済まない。

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2017年05月27日

沖縄 海軍司令部地下壕

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沖縄の旧海軍司令部地下壕跡

岩盤をツルハシでくり抜いてつくってある。

この中でどれだけの人たちが死んでいったのだろう。

戦後放置されていたが、遺骨収集が行われた後、補修されて安全なところだけ公開されている。


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手りゅう弾で自爆した破片の後が鮮明に残る。

手掘りの痕跡。

角まできちんと鑿で彫り込んである。

兵隊さんたちの丁寧な仕事の痕跡。


言葉もなく地下壕を歩いた。

海軍の最後の抵抗の拠点。

多くの兵隊がここに潜み、戦いに出て行って再び帰ってこなかったという。

静まり返っていた。


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2016年09月26日

自衛隊員は捕虜になれるか

戦場の









後方支援の自衛隊員が捕まったら、どのような扱いを受けるのかという議論が存在する。

国際法で兵士は人道的な扱いを保証されている。が、そもそも自衛隊は戦争しないんだから捕虜にはなり得ないという人たちがいる。
そもそも紛争当事国ではないんだから、捕まっても捕虜ではないんだから直ちに解放を求めるんだという。それって本気の議論?

一方で、自衛隊員は捕虜ではないんだから、国際法は当てはまらず、人道は保証されないんではないかと心配する向きもある。

そもそも戦争は前線でなされているのであり、その後方支援は戦争行為ではないなどという理屈が一体どこの国で通用するんだい。まあ日本の国会ではそういう議論がなされているんですが。
前線の兵力を削ごうと実際の戦争ではあらゆることが行われる。兵站は狙われるのは当然だし、その元の兵器の生産地、食料の生産地が狙われることだって当然のこと。日本はそこで負けて焼け野原にされたんでしょうに。その辺の認識は一体どうなってしまったのか。

そもそも国際法の、戦争のさなかにも人道は守られるべきなんて考えは本当に現実的なのか。

「戦場のコックたち」という本を読んでいますが、興味深い記述が出てきます。ノルマンディーでの捕虜の扱いについて。「捕虜は取るな。直ちに撃ち殺せ。」という命令が出ている。国際法なんてきれいごとは自分のケツが拭けるようになってから言えということ。これが戦場の常識。捕虜は輸送路や収容所が用意されてからの話。そのかん降伏してきたドイツ兵はためらいなく撃ち殺されたんだという。
人道なんて戦闘の現場にはありえないことは容易に想像がつく。

  
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2016年07月27日

雨中有楽 熊本

大雨







時折大雨にかわる天気の中カッパを着て瓦礫の撤去をする。

帰りの路面電車はボランティアのシールを見せて無料だという。

こういう心遣いはありがたいよね。

チームを組んだ名古屋の女性、博多の男性。

僕らはほんのひと時だったけどいいチームだったよね。

たがいに気を使ってかばい合って、声をかけてね。

もう二度と多分一緒にこういう作業をすることは無いけれど、

こういう出会いはいつまでも心に残っているんだと思う。

転倒










街中の壊れた家にカメラを向けることをためらうからお寺の写真を撮る。

瞬間的にとてつもない応力がかかったのがわかる。

想像力をめいっぱいめぐらせて、僕は地震のゆれをイメージする。

そして思う。

構造もセンスだよ。

力の流れを頭の中でイメージできなければ構造設計は出来ないよ。

数字だけで耐震性を観ていなかったか。

倒れた新しい家の設計者に問いかける。自らに問いかける。

構造もセンスだよ。私の構造の師匠がよく言ったものだ。思い出す。

石








熊本城の石積みの美しさは30年ほど前に訪れた時のことを鮮明に覚えている。

番付を振られるのを待っている石。

もとに戻るのはいつの日になるのか。


一人では何もできない、形ばかりのボランティアに参加して、

次の日も冷たい雨に打たれながら、震災の町をさまよった。  
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2016年01月14日

雨中有楽 イスタンブール

イスタンブール








アンカラで大きなテロがあり、

ついにイスタンブールでも自爆テロがおきた。

外国人観光客を狙ったテロだという。

ここはブルーモスクのすぐ近く、オベリスクのある広場。




トルコは近代日本には縁の深い国。


紀元前からの人類の文明の歴史が織りなす地域で、私も大好きな国です。

人類がつくりあげ滅びた遺跡を訪ねるのは興味深く楽しい。

ベリーダンスもいいよね。


イスタンブール2







西洋とアジアを結ぶ要衝の地。

ここはいまだに価値観がぶつかり合う争いの地なのか。

人類はあんまり進歩していないらしい。


文化の交ざり合うこの国にもう一度行ってみたいと思っているけれど、

当分行けそうにないね。


悲惨な報道を見聞きして、イスタンブールに住むエキゾチックな人達に想いを馳せています。  
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2015年01月19日

雨中有楽 自由な言論

言論の自由を守る。

このことに異論を唱える人はいないだろう。

じゃあ自由だからって、なに言ってもいいのかって言えば、そうでもないということも誰もが知っていることだよね。

人間は社会的な動物で、社会を形成していくにあたって様々な経験を重ねてきた。

一人で生きられない。誰かとつながっていなければ不安で仕方がない。

だからみんな、スマホを後生大事に持ち歩き、ちょっとの時間でもあれば覗かずにいられない。


フーテンの寅さんはこんなことをよく言っていた。

「おいちゃん、それを言っちゃあおしまいだよ。

毎年決まってやってくるあのかわいいつばくろだって、

何かのきっかけで、ぱったりと来なくなることだってあるんだぜ。」ってね。


人間社会ってこういうふうにして成り立っているんだよね。

これを言っちゃあまずいなってことを、何とかうまく相手を傷つけないように伝えることに皆さん腐心していませんか。


世界は今のところヨーロッパ文明に席巻されているけれど、長い人類の歴史の中ではほんの一時期にすぎない。

イスラムを見下したり、有色人種を見下したりしがちなこの文明にはやっぱり多くの問題が起こってくるね。

ヨーロッパではキリスト教とイスラム教の戦いの歴史がまたぶり返すような気配すらする。

アメリカでは、白人と黒人が戦いを始めるかもしれない。


人の心をおもんばかる寅さんの世界を、ヨーロッパのの人々にも見てもらいたいもんだと思ったりしています。  
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2014年08月15日

雨中有楽 終戦の日

慰霊祭






慰霊祭に今年も参加した。

母親の代わりに参加してもう何年になるだろう。

慰霊祭そのものの内容が少しづつ変わりつつある。

今年は冒頭、軍歌が流された。

勇ましい軍歌ではないけれど、ひとつの大きな変化を感じた。

ここに眠っている人達にとって、はたして軍歌が本当に慰霊になるのか。

  
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2013年12月04日

雨中有楽 石碑

想像力の問題ですね。

1本松を樹脂で固めて記念にするとか、乗り上げた船を保存するとか、骨になってしまった建物を残すとか。
いろいろな話し合いやら、議論やら、そして実際にやっていたりするんだけれど、
いったい樹脂で固めた松を100年保存することが可能なのか。
毎年多額の費用をかけて、本当に後の世の人達のために、それらが役に立つのか。

「この碑より上へ逃げて」
「逃げない人は無理矢理でも連れ出して」
「家に戻ろうとする人は絶対に引きとめて」
「この碑を絶対に移動させないで」
「いま女川はどうなっていますか?」

女川中学校の生徒たちが21ヶ所の、町内全ての津波到達点に石碑を建てるという。
もうすでに1000万の寄付金を集めて着々と実現しているという。

すごいね。
この中学生たちには、津波から逃げる500年後の人達、1000年後の女川の住人たちの必死の顔がちゃんと見えている。

1000年後にこの石碑のいくつかがきっと何人もの女川の人の命を助けることになるだろう。

「これから生まれてくる人達に、あの悲しみ、あの苦しみをあわせたくない」

復興にはこの子達のような想像力が絶対必要ですね。

今朝の新聞記事に感動しました。
  
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2012年04月17日

雨中有楽 集団自殺だと

政治家が集団自殺なんて言葉を使っちゃいけないよ。

ヒステリックな物言いはどう考えても健全ではない。

こんな言葉でみんなあわてることはないだろうけれど、

冷静に議論するべき重要な問題を、すべてすっとばしてしまうような言葉使いは、

決してしてはいけないと思う。

冷静に議論を尽くして、脱原発を宣言した先進国もあるというのに、

この国の政治家のレベルはいったいどこまで下劣なんだろう。

こういう物言いを許しておいてはいけないね。

  
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2012年01月06日

雨中有楽 文明の崩壊を考える

ダイアモンド







文明の崩壊をこの人の著作で強く意識した人は多いと思う。

ジャレド ダイアモンド。

3日の新聞にインタヴュー記事が掲載された。

一連の文明論を聞いた後、

記者は問う。

福島の原発事故をどう考えたらいいかと。


私も意外だった。

記者も言う。

この人が、現実的であれと言って、原発を支持することに、

現代文明の業の深さを感じると。

この人が、原発に対して、こう言うか。


私は思う。

もしかしてこの人は、

1万年2万年単位で、

人類の未来を語ることを止めてしまったのではないかと。

何万年単位で放射能汚染を心配するほど、人類の未来は長くないんだよと。

彼は言っているのかもしれない。

そんなことを心配していないで、

目の前の二酸化炭素の方を心配することの方がずっと現実的だよと、

彼は言っている。


ショッキングな記事を正月早々読んでしまった。  
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2011年05月12日

雨中有楽 宝くじ的確率

宝くじ的確率という表現をしてみて考えた。

宝くじは誰もが当たりっこないと思っている。
当たる確率は限りなくゼロに近いと思っている。

でも誰かがどこかで確実にあたっていることは事実。
それは100パーセント現実に起こる出来事。
だからみんな宝くじ買うんだね。



災害も同じ、原発事故も同じ。

千年に一度の未曽有の災害と言っているが、
地球規模の目線でものを考えたら、たかだか千年。
文字通りの一瞬の間。
それ以前にはどんなことが地球上で起こったか、結構みんな知っている。
どんな自然現象が起きても不思議な事ではない事はみんな承知している。

原発を巻き込んだ大災害はまたどこかでいつか起こるよ。
それは、100年後かもしれないし、千年後かもしれないし、もっと後かもしれない。
明日かもしれない。

確実にどこかで誰かにあたる。
100パーセント。

あたる前に、危険な物を無くしておけば。
その確率はゼロになるんですが。

  
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2011年05月11日

雨中有楽 浜岡

言われたままに原発をとめたんだから、あとは何とかしてくれるんだろうね。
電力が不足したって、俺は知らないよ。
経済のことだって、俺の知ったこっちゃないね。
もう東京にも、九州にも電気を送れないよ。俺は知らないよ。
国が責任とってくれよ。

て、言うような会見をしている中部電力の社長。

経済の方が、安全より優先するんだと言わんばかりの会見をしている、経団連の会長。

何があっても大丈夫な原発なんてこの世に存在しないよ。
宝くじ的確率だって実際に起きてしまったら、それは現実なんだよ。

福島を見てそういうことに思いが至らないかね。

想像力の欠如。

遠い宇宙の果てから、
「地球人はあんな危険なエネルギーを平気で使っているけど、危なっかしくて見ていられないね。」
と言って見ている宇宙人がいるかもしれない。

千年に一度の未曽有の災害を目の当たりにして思う。
千年後にまた起こるかもしれないこのような事態を、
果たして人類はどのように伝承し、対処していくのだろうか。
果たして、千年後に、この経験を生かせている文明が存在しているのだろうか。

もしかしたら、強い放射能に順応できた生物だけが生存している世界だったりして。



  
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雨中有楽 アメリカ

アメリカという国はまだ西部劇気分でいるらしい。

震災の街をアップできずにいたら、
その間に、国際的な大きな事件が起きた。

1人の男を殺して、それを喜んでいる大統領と国家。
無益な殺し合いはまだまだ続く。  
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2010年01月24日

雨中有楽 小沢さん対検察

時事放談。

昔テレビで、時事放談をジジイたちがしゃっべているなんて思ったが、いつしか自分も時事放談するような年になっていました。

前にも書いたけれど、政権交替することに意義も意味もあったんで、それ以上のことは期待するほうが間違っているのです。

民主党も自民党も名前だけ見てもどっちがどっちだか区別がつかない。だってどっちも同じだもん。だってメンバーが入れ替わっているだけじゃん。
体質は同じだってこと。

だから今回の一連の騒動も、あって当然で、マスコミなんかが例によって大騒ぎをして、大きな期待をされた政権交代がこんなことになって、ますます国民は政治に失望するなんてことを深刻な顔をして言っているが、もともと国民はそんなにバカじゃないよ。

熱狂されて支持される政権なんて、うさんくさいし、かえって恐ろしい。
民主党政権、小沢一郎さんの、政治権力を一手に握ってしまおうとするかのような、一連の動きはこれで少し歯止めがかかることになるだろう。

自由民主党的政治には何種類かあって、時に政権が交代して、政治権力と官僚、財界などとの癒着が時々解消されてきれいになっていく。

権力は腐敗する。だから時々政治権力がきれいに入れ替わることが必要で、今のところ政権交代にはそれ以上の意味はないように思われる。

昔、羽仁五郎が言っていた。とりあえず、権力は腐敗するんだから、いやしているんだから社会党に票を入れるんだ。とりあえず、政治権力を交代させなければいけないんだ、と言っていたことはこういうことだったんです。

アメリカへの追随も沖縄の基地の問題も、そんなに変りようはないだから、自民から民主になったからといってあんまり過度の期待はしないほうがいいんです。
もともと中身はそんなに変わらないんだからね。

でも官僚って恐ろしいね。
先の天皇の侍従長の行動も、今回の検察の動きも、政権に対する権力闘争だよね。
何とか民主党政権に痛手を与えて、自らの権益を守ろうとしているかのように見える。

官僚たちの権益ってのはそれほど根深いものらしい。
だから時々政権交代する必要があるんだね。

もっとも、ちょっと自民党政権が長すぎてその権益が強くなりすぎてしまったということのようです。反発は強く根深い。

時事放談でした。
時には政治の話もするんですよ僕も。建築バカですが。
  
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2009年08月31日

雨中有楽 政権交代

「権力は必ず腐敗する。」
これは社会学者羽仁五郎の言葉。

だから政権は時々変わった方がいいんだ。
だからとりあえず、社会党へ投票する必要があるんだ。

と彼は盛んに言っていた。

それが昨日実現した。

長期政権は政権に密着した官僚から田舎の官吏まで腐敗し利権がはびこった。

税金を貪る人間達は僕達の身近にもたくさんいる。

税金で暮らす人間のさもしさよ。

同胞の血税で飯を食うようなことは恥ずべき事だと、
羽仁五郎は古代ローマの事例を挙げて言っていた。

本当に国民の奉仕者としての立派な仕事をされている公務員の皆さん以外の、
腐敗した権力に巣食うシロアリのような連中の事を言った言葉ですから誤解のないように。

権力は腐敗する。
民主党もいずれは腐敗するだろう。
自民も民主も、もとを正せば同じようなものですから。

キモに命じて目の前の腐敗を断ち切ってほしいね。
自民から民主にシロアリがただ移るようなことがない事を祈るばかりです。
  
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2009年06月26日

雨中有楽

ギルさん窓






ミスターギルの窓

この開放感は見事です

窓はいつだって開かれているんだよ

開けるのも閉めるのも自分次第さ



  
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2009年06月02日

雨中有楽 GMの破綻

GMの破綻。
大量生産、大量消費の時代の終焉が始まったと解釈するべきです。
大きな歴史の転換期を我々は生きている。

まず車にそれが起こった。
ただそれだけの話。

家造りにもそれは言える。
日本の家を、大量生産大量消費の一つの商品にしてしまった付けは大きいはず。

住まいの文化を壊し、
日本人の精神性までも蝕んだ。

大量生産大量消費の家造りの破綻はどんな形で来るのだろうか。

今からみんな覚悟していた方がいいよ。


  
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2008年12月04日

雨中有楽 日本の木の家の行方

太鼓梁
アメリカ発信の経済不況はあっという間に世界を飲み込んだ。

自動車業界はいち早く、最も敏感に俊敏に人員を削減し生産調整をし、来年再来年に続くであろう出口の見えない長いトンネルに備えた。

自動車産業はこのままの業態では長期的地球的視野の中では生き残れない。
なぜなら、いくら環境に配慮しハイブリット、燃料電池に転換しようとも、大量に生産し大量に消費する事を前提とした自動車産業の存在は、どこから眺めてみてもエコではないし、地球にやさしいなんて言葉とはまったく遠い存在である事は確かだ。
このままでは先は無いんです。

僕らの業界はどうだ。
昨日まで、日本の杉で、国産材で家を造ろうとかっこよくいっていた連中がころっとひっくり返っている。
国産材は高いから輸入材に変えたって。

大不況は、これは一過性のものではない。
地球が苦しんでいる。
大量生産大量消費の人間どもの生態にはついて行けなくなった地球が呻いている。
その声が聞こえないか。

ローンは組めないよ。怖くて。
自分の明日の仕事がどうなってしまうかわからないよ。
大企業に勤めていたってそれは同じ。
いや、大企業ほど企業の生き残りをかけた時には非情だよ。

若い人たちには、家が建てにくい時代になりました。
あんまり金掛けられないよということ。

ということで、すぐに影響が出てくる。
国産材をやめて、輸入材の安い材料にしましたということになる。

国産材は高い。ホントかね。
ちょっと売れ始めると、産地化だとか、森林認証だとか、結構な事始めたけれど、その前にもっとやることがあったんですよ。

輸入材ではなく、日本の木で家は造るんだという事を当たり前の環境を作ること。
まずこれをやるべき。
このことは以前、ここでも書いたことがあります。

だからこういう時代になったら、米松と比較したらそっちが安いから杉はやめましたと言われるんじゃあなく、
輸入材と比較されたら絶対に負けちゃあ駄目なんです。

いい材にコダワル事はよくわかりますが、
良材は長持ち、100年も200年も持ちます。それは結構な事。
でもそこまでこだわる家が今何軒建っていますか。

ほどほどの材料だって、日本の材はほっておいたって50年や60年持つんです。
ほどほどの材料はホント山ほどある。

誤解しないでもらいたい。どうでもいいってことじゃあないんだよ。
普通の家は、そんなに材料にこだわらなくたって、立派な国産材の家として成立します。
みんな喜んで住んでくれます。立派な家が建ちます。
私が断言します。

だから、若い人たちが、お金にローンに苦しんでも家を建てようとするときに、何とか国産材でやりたいと言う声を聞いたら、
作る人間は、材料を供給する人間達は、何とかして応えてやるべき。
出来るんだから。材料は山ほどあるんだから。

絶対に、じゃあ米松で、修正のホワイトで、なんて選択はしてはいけない。
予算が無いんだからしょうがないよなんて言っては駄目なんですよ。
出来るんだから。

日本の木は山のようにある。
良材から、何とか建築材料になるものから、様々、値段も様々。
どんな要求にも応えられるはず。応えるべき。

絶対に外材で家を建てさせるな。と言うような気概を持って、もう始まっている、国産材の重大危機、来年再来年もっと続くこの危機を積極的に乗り切るんですよ。

価格で負けちゃあいけないよ、地球の向こうから大量に燃料使って運ばれてくる材料に。

柔軟に、臨機応変に、今までの概念を捨てて、日本の木を使おうよ。
そういう時代が来ました。

でも乾燥させて使ってね。基本だから。  
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2008年11月07日

雨中有楽 大いなる変革

黒人がアメリカの大統領に本当になれるとは、私は思っていなかった。
なれそうになったら暗殺されてしまうのではないかとも思っていた。
人種差別の国の自由なんてあんまり信用していなかった。

マーチン ルーサー キングが暗殺されてまだ40数年しかたっていないんだから。

30年近く前に、大学の英語の授業でキング牧師の書物を読んだ事があって、
その頃はまだ、キング牧師暗殺事件の事は記憶に新しく、たいへん興味深く、その勇気ある人生におおいに感銘を受けたものです。

と同時にアメリカという国の人種差別の意識に強い怒りをもち、それは現在の世界情勢を見てもなんら変わることの無いものとして、精神文明の低さとしか思えないでいた。
でもオバマさんが大統領になれたことで、アメリカという国はやっぱりすごい国なんだなと、単純に思いましたね。

この黒人の指導者をアメリカが守る事ができるか。
アメリカという国の真価が問われる。
真の文明国になれるか。尊敬される精神の大国になれるか。
見守って行こうじゃあありませんか。

ともあれ、これは本当にすばらしいことですよね。  
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2008年07月24日

雨中有楽 映画靖国を見てきました。

すごろく
映画靖国を見たいなと思っていたが、静岡市での上映の情報はちょっと目にしたが行けずにいた。
たまたま静大で上映会があったので参加してきた。
生協で学生券を前売りで買って5百円でした。

これは、求めたパンフレットに掲載されていた「靖国すごろく」を転載したものです。
軍国の子供達はこれで遊んでいたそうだ。
あがりは、靖国神社なのです。

良き兵を育てるために、教育だけでなく世の風潮そのものが、子供の遊びにまで色濃く影を落としていた。

国民を兵としてかり集め死地に向かわせ、死んだら神様だよ、名誉だよ、とほめたたえる場としての靖国神社。

もともとそこに集められた死者は明治政府、天皇のために戦って死んだ人々だった。

戊辰戦争の官軍の戦死者、西南戦争の政府軍の戦死者。

西郷さんは、薩軍の大将として政府軍と戦った人物だから靖国神社には祭られていない。明治維新の犠牲者で賊軍と言われている人々は祀られていないのです。

明治政府が、戦死者を褒め称える必要が政治的にあったから神社を造ったんですね。

坂本竜馬や、高杉晋作などは維新殉難者として祭られているそうだ。


私の父と母の長兄は、共に太平洋戦争で戦死しているので当然靖国神社に祭られている。

遺族会で、ついこの間も母親は靖国神社に参拝してきた。

私は、8月15日には、町内の忠魂碑での慰霊祭に父母の代理でここ数年参加している。しかし靖国神社には、すぐ近くまでは何回か行ったがお参りしたことはない。

私は、私のおじ達が靖国神社にいるとは思えない。
でも参拝する機会があれば、きちんとお参りするんでしょうね。


いちれんの議論を聞いたり読んだりしていますが、
こちらが100点で、あっちは0点だ、なんてことはないわけで、
どちらの話もきちんと聞いて、ふむふむ、だけど私はこう思うんだ。
という姿勢が大事じゃないかな。

いろんな政治思想があって、いろいろな宗教があって、それぞれ認め合って生きていくのが、成熟した知的社会というものですよね。

そうじゃなきゃいつまでも戦争はこの世からなくならないよ。

俺が正しくてお前がまちがっているんだという議論は、いつまでたってもまとまらないし、争いのもとだよ。

靖国の議論のあつかいが難しいのは、靖国問題は、政治も宗教も両方からんでくるからなんですね。


今年も終戦記念日がやってきて、その日行われる慰霊祭に私は参加するでしょう。
その石づくりの立派な忠魂碑には、私の会った事のないおじの名前が刻まれているが、そこにおじ達がいるとは私は思っていない。
でも父母に代わって私は参列するんです。

勝手に名前を刻んだとか、国家によって身内を死地に連れて行かれたことを、どうしても許せないと思っている人たちは、一度も参加してないと思いますよ。

それはそれでいいんです。


  
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2008年05月02日

雨中有楽 靖国雑感

雨中放談です。

問題の映画「靖国」が3日から一般公開されるそうで、何かが起こるのかな?
とりあえず、静岡ではまだ見られないから、静観するしかないね。

国会議員などが、公開前に試写会を要求したり、
出演者の刀匠に電話で事情を聞いたり、
それがもとで、刀匠が出演を取りやめたいと言い出したり、
靖国神社や映っている右翼関係者が、無断撮影だと映像の削除を求めたり。

いやはやいろいろな横槍が入って、監督も、配給製作会社もたいへんです。

言論、表現の自由がかくもあらわに侵されようとするこの現象に、
私の心は、不快にざわつきます。
私も表現者の一人として自負しているからです。

大学の、人文学部の憲法学者にお聞きする機会があって聞いてみた。
先生、これは憲法問題にはならいんでしょうかと。

そういうことを言ってる人もいるらしい。
私もその一人。

でも、憲法論議は相手が、たとえ国会議員でも成立しにくいらしい。

国会議員のこういう行為は慎むべきだという批判は、
弁護士などからでているらしいが。

いずれにしても、言論や表現の自由が少しでも侵されようとしたら、
右翼であっても左翼であっても、両翼であっても、
全ての人たちがもっと敏感に反応するべきですよ。


憲法問題については、
航空自衛隊イラク派遣活動の憲法違反判決についても以前触れましたが、

軍事など、高度な国家行為については、司法は判断権を持たないという、
「統治行為論」という考え方もあるそうで、私もつい最近知ったのですが、

これって、国益論は全てに優先する考え方につながるわけで、
これもまたちょっと怖いね。

ここんところ、朝日新聞が夕刊で、ずっと戦前の戦争協力した自らの報道行為を、
冷静に見直し検証する連載をしていましたが、

やっぱりそういう記事を掲載しなければならないような時代に、
いま日本がなりつつあるという事なんですかね。

そうこうしているうちに、NHKの幹部が、
国益に反する報道を自粛するなんてこといって、相当批判されてもいたね。


国益に益するとした国家行為が、
全世界を戦争に巻き込み、日本人を総力戦に導き、
日本民族を滅亡の淵まで追いやった事を忘れてはいけないね。絶対。


国益に益しようが、反しようが、
言論、表現の自由は、なんびとも犯すべからず。

これは原則。

明日は憲法記念日ですね。



  
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2008年04月24日

雨中有楽 そんなの関係ねえってか

航空自衛隊のイラク派遣違憲判決は、きわめてまっとうな話で、
憲法に正面から向き合えば、当然というような判決で、多くの人が胸をなでおろしたことだろう。

しかしですよ。
航空幕僚長が、「そんなの関係ねえ」って。
そんなこと言っていいのかよ。

現場の自衛官の多くが、そう思っているかもしれないが、
それをそのまま幕僚長が言ってはいけないよ。

政府もそのまま、無視を決め込むような態度で、
これはちょっと大問題だよ。

この国は、法治国家だよ。
高裁の、違憲判決はきわめて重いよ。
それをどうだよ。この軽い扱い。

この国には、軍事は、政治よりも重いというような遺伝子が残っているのかな。
昭和の前段この国を破滅に導いた、軍人のおごり、統帥権の乱用の残像みたいなものをちょっと感じて怖いね。

こんなにも、法が軽んじらていていいのかね。


どっかのホテルの件もそうだよ。
東京高裁の言う事なんか、「そんなの関係ねえ」って態度で通しちゃったもんな。

裁判所の権威ってもんはこんなにも軽いのかねえ。
  
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2008年04月11日

雨中有楽  靖国

今度は作品そのものを、つぶそうとしている。

刀匠が削除を希望しているという。

国会議員から、「映画を審議しているから意見を聞かせて欲しい」、と電話が入る事そのものが圧力である事は疑いがない。

ただひたすらに、ものを造っている崇高な人たちに、国会議員なんかがつまらない事を言うんじゃあないよ。

わずらわしい事になっちゃったなあ。俺は刀をただ静かに造っていたいんだよ。国会議員なんかから電話もらいたくないよ。
と、刀匠は思ったに違いない。

「国会議員が集まって試写会を開く」
もうそのこと自体が圧力以外のなにものでもない。

みんな馬鹿じゃないから、表現の自由を制限するような発言はするわけないよ。

でもね、その行為そのものが、十分すぎる圧力になっているんだよ。

もっとマスコミは、表現者は、危機感持って怒らなけりゃ駄目だよ。

国会議員なんていう、大きな影響を社会に与える人たちは、こんなことしちゃいけないんじゃないか。

表現の自由を保障している憲法に反しているんじゃないか。

訴えて、憲法論争にするべきだと思うよ。


この靖国という映画が、上映中止する映画館が現れ、こんなふうにマスコミに大きく取り上げられて、
実は、この地味な映画がとてつもなく有名になったことを、反面良かったのではないかと、思ったりしていた。

しかし、この作品そのものを、出演者に働きかけて潰そうとする動きを見ては黙っていられません。
とんでもないことをしやがる。


断酒会で酒を断っている友人から、何をそんなに怒るんだい?と修行が足りない人間のように言われるけれど、でもこれは怒らずにいられない。


でもね。そもそも表現者が、芸術家が、官(司馬遼太郎を読んでいると国家権力をこう言いたくなる)からの助成金なんてものをもらって、作品を造ろうとするすることが、そもそも間違っているんじゃないか。

国から金もらって表現活動なんてするんじゃないよ。

国家権力から、言いがかりをつけられる種は自分がまいていたんだよ。

自由な表現をしたいんだったら、食うや食わずでも、自費でやるべきだよ。


いま「靖国」をDVDにしてコンビ二なんかで売り出したら、これは売れるぜ。
出来るんだったら、是非やってほしいねえ。

靖国売って、金もうけて、今度はもっと思いっきり過激に表現すればいい。

表現の自由が、たとえ間接的にせよ、こんなふうに脅かされる国にしてはいけないよ、この日本を。

放談。


  
Posted by urac1 at 09:36Comments(0)TrackBack(0)clip!

2008年02月20日

雨中放談 いーじすかん

いーじすかんが漁船の横っ腹にぶつかったとはどうゆうことですか。
本当にこの船は、国民と、日本を守る事ができるのかね。

軍隊は国民を守らない。

いざというときは、逃げてくる市民を踏み潰して戦車を走らせろと、司馬遼太郎は命令されたという。
軍隊は、根源的に市民を守るためにあるのではないということを語っていた。

沖縄戦ではまさにそれが現実になった。

軍隊は市民を守る能力も、意志も持たない。

俺達の進路は漁船が避けるに決まってんだろと、いーじすかんの乗組員は考えていたに違いない。
ちっぽけな漁船のために進路を変えるなんてことは、彼らの常識の中になかったに違いない。

たとえ、自衛隊という名前がついていても、災害救助で活躍してくれても、根源的には軍隊は、市民を守る能力も意志もないということを再認識するべきなんでしょうね。

放談。  
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2007年09月13日

この国のかたち

この国のかたちというのはもちろん司馬遼太郎の著作ですが。

昨日総理大臣が「やっぱりやめます。」と言ってしまったので、ますますこの国の今のかたちは混迷をきわめる訳ですが。

新しい大臣が、年金横領を、「どろぼうだから告訴する。」とはっきりものを言ったので、少しちょっぴり、期待をしたのですが、いかがなりますことやら。

僕はね、前から思っていたのです。

横領とか着服とか言うけれど、はっきりいってこれは「どろぼう」だろう。
プール金だなんて言ったって、自分達で飲んだり食ったりするために使ったんだったら、これも「どろぼう」だよ。

国民は税金つかって「税金どろぼう」を飼っているようなもんだよ。

なんで横領とか着服だとか、プール金だとかあいまいな言葉を使うんだよ。
全部どろぼうで、ぜんぶ刑事事件にすべきだよ。窃盗罪だよ。

あまいことやってんじゃないよ。
一円の金だって、人のものを取ったら、それは「どろぼう」だぜ。

こんな事やってちゃ子供の教育によくない。
この国の根幹がむしばまれていると感じる。

営々と積み重ねてきたこの国のかたちが崩れつつあると、司馬遼太郎なら言うのだろうか。

放談。
  
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