2012年09月14日

上海バンスキングと鑑真のわたった海 雨中有楽的思考

バンス2バンス3











上海バンスキングには、深作欣二が監督した映画もあって、

松坂恵子、風間杜夫、平田満の、蒲田行進曲チームが、楽しくも悲しく演じている。

宇崎竜童がバクマツで、志保美悦子が中国人のリリー役です。

ドンパチやるよりブンチャカやろうよってキャッチコピーが入っている。


オンシアター自由劇場が造った映画とはまた違った面白さがあります。

ちょっと生々しい場面もあって、

中国人の友人には事前によく話しておかないと見せられないような気もする。

が、自由に純粋に生きようとしていた人々を描くことによって、

国家とか国境とかを越えての、人間賛歌のメッセージは強く伝わってくる。




それにしても、TVやラジオではナショナリズムをあおる発言ばかりが目立つ。

こういう発言をしないと、国益に反するなんてことで、バッシングされかねないという空気が、

マスコミにも政界にも流れているようだ。


案の定、中国からは、明の時代にさかのぼっての話がきこえてくるし、

日清戦争の話も出てくる。

日本が植民地支配しようとしていた時代以前はどうだったと、韓国も言っている。

国境線がひかれたのはつい100年くらい前の話なんだから。


沖縄だって、琉球王朝は、中国と日本と両方に朝貢していた。

それを、江戸時代に島津が兵を送って支配してしまった。

だから沖縄だって今に、独立したい、独立自冶区にしてくれなんてことだって言って来るかもしれない。


東アジアで、西洋列強の進出に対し、素早く対応できたのは日本だけだった。


だからね、この件はいくら話しても平行線なんですよ。

お互い話し合って国境線を決めた訳じゃあないんだから。

たまたまその時の力関係によって決まったんです。


鑑真は6度目の渡航でやっと日本にたどり着いた。

そのときすでに目が見えなくなってしまっていた。

鑑真が命をかけてわたってきた海を、互いの国がとりあうような愚は避けようよ。

鑑真がいくども遭難して、漂流した海を、利害関係で争ってはばちが当たるよ。

唐招提寺を、みんなあらためて観に行った方がいいね。あの美しいお寺を。

争うより仲良くできる道を探れと、きっと鑑真は言うよ。


お互い一歩も半歩も引けないなんて言っていないで、

お互い半歩づつ引けば、互いの国に利する道がきっとあるはずだよ。

戦略的互恵関係なんて言葉はかるがるしく使うくせに、本当の互恵を考えるべきだよ。


日本も中国もお互い、人類的英知を持ちよって、もっと高い次元での話し合いをするべきだね。

こんなことを言うと、国益を損ねるというバッシングを受けるかもしれないが、

マスコミからも政治家からも、こういう話が出て来ない事が、ちょっと恐ろしくもある。


上海バンスキングも、唐招提寺も鑑真も、大きな視野でこの問題を考える、

きわめて現代的な視点だと僕は思っているのです。


宇宙から地球を見ると、国境なんてものは見えない。

地球上で誰のものでもない土地は南極大陸だけだけれど、

南極を争い奪い合うことをしなかったことは、人類にとって救いだね。

その当時、氷の大陸には何の利益も見いだせなかっただけなんでしょうが。


地球はもともと、誰のものでもないよね。





  

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2012年09月12日

上海バンスキングの現代性

上海






上海バンスキングのことがきのうも話題になった。

と言うよりも、私が上海バンスキングのことを話すものだから

周りの飲み仲間が興味をすこし示したにすぎない。


急速に軍国化していく日本から出て、

上海でジャズ三昧をして自由を謳歌する人間達。

当時の中国には申し訳ないが、

西洋列強が治外法権のように上海をわがもの顔に使っていた時代。

そこに当時の日本も租界を作って、

西洋人に交じって同じような事をしていた。


前借して放蕩して、夜毎ジャズに興じて自由を満喫している人々に、

イギリス人もフランス人もアメリカ人も日本人も、区別は無かった。


退廃的だと言われようが、

自由な発想、芸術、音楽はこういうところから花開いていく。


そう 彼らには国境は無かった。

しかし、「一緒に逃げて」、と中国人の恋人に懇願されても、

赤紙から逃げることのできない男。

「愛のために日本を捨てられますか」と迫られて、たじろぐ男。

国境という、言葉も、現実も、実に重い。


みんな自由になって、上海バンスキングのような気分になれたら、

国境なんか無くなるのにね。

それは、地球のみんなが退廃的にならなきゃ無理なのでしょうか。

「現実のことばかりにムキになるなよ。夢見心地に仲良く暮らそうよ。」

なんてことは、アヘンでも吸わなきゃできないかもね。  問題発言でした。


上海バンスキングの現代性と言うのは、

上海の自由は戦争によって蹂躙されて、影も形もなくなってしまったんだけれど、

敗戦後、自由な国になった途端にはじまった、日本と言う国の右傾化は、

首尾一貫して続いていて、現代にいたっているということ。


少しづつ少しづつ、でも確実に迫りくる「ナニモノ」かの存在を、

多くの人々が感じ取っている。

自分の心の中だってゆれている。


僕らは、現代の上海バンスキングの時代を生きているのかもしれない。

バンス



  
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2012年09月08日

上海バンスキング

上海バンスキング1






上海に行って古い街並み見てきてから、

ずっと気になっていた。

上海バンスキングという芝居の事。


清水市民劇場の年表を見てみたら、

1983年にオンシアター自由劇場が清水に来て、桜橋で上演されている。


上海バンスキング2





戦前のほんの束の間の自由を謳歌しながら、

戦時体制に巻き込まれていくジャズを愛する自由な人々の物語。



上海の古い街並み、夜の喧騒。

ブランド物を身につけて盛り場を闊歩する、外国人を相手にする女の子たち。

多国籍な自由な雰囲気の中で、

僕は上海バンスキングという芝居のことを思い出していた。


それは戦争前夜の束の間に咲いたあだ花のような時代。

中国にとっては、屈辱的な時代だっただろうけれど、

軍国主義から逃れた日本人が一握りの自由を手にしていた場所。

それが上海。


内からも外からもナショナリズムを煽られながら、

みょうに上海バンスキングのことが気になっている私です。


ビデオを手に入れたりして観ています。


  
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2012年08月22日

雨中有楽 原子力のこと

原子力基本法が改定されて、「国の安全保障に資する」という文言が入ったそうだ。


核開発が、核武装と密接にかかわりを持つことは、誰もが知っている。

だから北朝鮮には核開発をやらせないと周りの国々が言っている。


リビアのカダフィ-大佐は2011年の8月、NATO軍の空爆を受けて、事実上政権が崩壊した。

その時に、北朝鮮の高官が「カダフィ−は核兵器を手放したから、NATO軍からやすやすと空爆されたんだ」と言った、という新聞報道があった。

北朝鮮はだからやすやすと核兵器を手放さないだろう。



日本の核開発の根底には、静かにそして確実に、核を手元に置いておきたいという意思が見える。

それがついに言葉として原子力基本法と言う法律の中に浮かび出た。



今、この国は、領土問題で隣国からナショナリズムを煽られるような状況にある。

中国も韓国も歴史的に、日本人の国粋的気概を十分に知っていながら、

それを煽るようなことは決して得策ではないと思う。

どんな内政事情があるにせよ、日本人のナショナリズムをいたずらに煽ることは、日本人としてしてほしくないと思う。




日本人は、震災の後、日本の国のこと、日本人であるということについて深く見つめている。

戦後こういう気分に国民がなったのは初めてかもしれない。

自衛隊の働きを称賛し、自らの命を顧みず行動した消防士たちの行動に涙し、

自分たちも国のために何かしなくてはと、多くの人たちが思っているこの時に、

領土問題が顕在化する。



隣国から領土を侵害されている。

もっと軍事力を。

なんて考えは当然出てくる。



憲法で言う戦争の放棄は、人類の英知であることに間違いはない。

でも世界史は、弱肉強食の人類の野生のような歴史だといっていいし、

戦争が放棄された世界を誰も見たことがない。



そういうことも、日本人ならだれもが知っている。

そして、自らの日本人としての国粋の気分にも誰もが気づいている。

多くの人たちが戸惑いを見せているように思う。



原子力発電は、どうやら無くても何とかやっていけるだろうという結論が出そうだ。

これまで日本は湯水のごとく電力を消費していたらしい。

電気を節約して暮らすことは、自然のためにも、地球のためにも、子供たちの未来のためにも必要不可欠のことなんだというライフスタイルが確立する気配がある。



原発はいらないという世論が大勢を占める可能性があるときに、

隣国からの領土的圧力は、その結論を意外な方向に持って行ってしまいかねない。



竹島、尖閣諸島問題は、原子力政策にも影響を与える可能性を感じるのです。



宇宙飛行士が宇宙から地球を見るとどこにも国境線など見えないと言ったという。

これも人類の英知がうかがえる言葉です。


  
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2012年08月21日

雨中有楽 上海から

路地












近代的ビルがそのデザインを競い合っている上海の下町の路地風景。

どこの国に行っても似たような風景があって、

東京だっておんなじだよね。

世界の政治にも経済にも大きな影響力をもつようになった中国も

結局はこういうところで暮らしている庶民が支えている。

八百屋





お互いナショナリズムを煽られて、気分が高揚しているかもしれないけれど、

国民の気分を政治的に操作しようとしている人達がいることを、

冷静に意識して暮らすことが大切だ。


それぞれの国に、土を耕して、スイカを造り、それを楽しみに食べている人達が暮らしている。

  
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2012年08月20日

雨中有楽 上海の朝

筍贈錬





島の領有権のことであれこれ言われているときに夜の上海で飲んだ。

日本通の上海の友人は、このことについて聞かれて何と答えていいか困っているという。



近代から現代に至る世界史は、ヨーロッパ人による海を越えた侵略の歴史だったと言っていいと思う。

国際法という法律はそういう中で出来上がってきたもので、

それ以前は、いやそれ以後も一部では、強い武力を持った国が、弱い国を侵略
することは、やりたい放題だった。

もともとはどこの国ものだ、と言い始めたら、「もともと」の基準をどこに置くかで解釈は無限に広がっていく。

言ってみれば、アメリカはインディアンから奪い取った土地の上に成立しているし、
オーストラリアだってそうだ。

いまの世界地図を分ける国境線は、近代になって、近代国家と言われる国々が勝手にひいたに過ぎない。

もっと前はこうだった。

いやもっと前はこうだった。

じゃあ、もっともっともっと前は、

国境なんか無かったんじゃあないか。


上海の友人と話した。

日本人は古来中国から多くの、いやほとんどの文化を学んだ。

日本人は中国の故事が大好きで、ことわざなんかの語源はほとんど中国からきている。

国づくりを、まちづくりを、政治を学び、漢字を学び、漢詩を学び、

史記を読み、三国志を読み、中国に思いを馳せた。

鑑真は海を越えて唐招提寺に祭られているし、

私の修行しているいけばなは、中国の袁中朗宏道が書いた瓶史に源がある。

古くから日本人は中国の事はたいへん尊敬してきたんだよと。



現代のこのときだけの現象を見るんじゃなく、大きな広い視野で物事を見ないといけない。


中国人も日本人もお互いナショナリズムをかき立てられるような状況ではあるけれど冷静にね。


朝  
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2012年08月18日

雨中有楽 上海にて

上海






上海のビルディング群はすごい。

建築は時代の勢いを表わすものなんだということがよく判る。

夜の景色も素晴らしいそうだが、

僕らは、すっごいやかましいところでひたすら酒飲んでいて、

なにも観ていない。

ひたすら古いもの、ちょっとおもしろいものを

探して歩いた。




橋窓






  
Posted by urac1 at 16:24Comments(0)TrackBack(0)clip!